京都での前撮りは春や秋がよいと思っている人が多いかも知れません。しかし冬は他の季節とは違った、趣ある写真が撮れます。海外からも多くの旅行客が訪れる人気の観光地ですが、冬は他のシーズンよりも観光客が少なく、比較的落ち着いて写真の前撮りができるのもよいところです。ここでは前撮りにおすすめのスポットを3つご紹介します。

回遊式日本庭園がある「円山公園」

冬に京都で前撮りをするのなら「円山公園」がおすすめです。ここは明治時代に造られたという歴史ある公園で、国の名勝にもなっています。約87平方メートルある敷地内には、それぞれに違った表情を見せるエリアがあるのが特徴です。

円山公園といえば「祇園しだれ桜」というシンボル的な桜の木があることで知られています。そのためここで前撮りをするなら、春にするべきと思う人もいるかも知れません。しかし春は桜を見るために多くの観光客が訪れる季節でもあります。そのため人気観光地であるところでは、賑わう季節に思い通りの前撮り写真を撮るのは難しい場合もあるものです。

その点、冬は比較的撮影がしやすいシーズンといえます。咲き誇る桜を背景にすることはできませんが、その代わりに冬ならではの風情のある自然の姿を背景にできるのです。円山公園の中央あたりには「祇園しだれ桜」がありますが、そのすぐそばには「ひょうたん池」があり、趣ある橋がかかっています。北側には知恩院があるほか、東には安養寺や弁天堂、長楽寺などがあり西には八坂神社があるという立地です。

また敷地内には長楽館という歴史のあるホテルがあり、外観からも趣が感じられます。天気のよい日が多いのも、冬の京都の魅力の1つです。晴れていれば、円山公園では清々しい青空のもとで前撮り写真を撮ることができるでしょう。

渡月橋や竹林を背景にできる「嵐山」

京都といえば「嵐山」というイメージを持っている人は多いものです。京都の中でも指折りの観光地で、ここも国の史跡や名勝に指定されているところです。とくに桜や紅葉の名所として知られているので、春や秋には自然風景を見ることを目的に訪れる人が大勢います。

しかし冬の嵐山も日本らしい、素敵な自然風景が広がっています。嵐山の辺りは観光シーズンに混雑することが多いため、旅行者が多い季節は交通渋滞が起こることも少なくありません。しかし冬は他の季節に比べると、スムーズな移動ができます。

嵐山で冬に前撮りのロケーション撮影をするのなら「渡月橋」を選ぶのもおすすめです。渡月橋は桂川にかかっている長さ155メートルの橋で、木製の欄干に和の趣が感じられます。端の側には常緑樹の松があり、冬であっても青々した葉が茂っているのでそれほど殺風景な印象にはなりません。和装で撮影をするときには小物として和傘を使用すると、さらに背景が新郎新婦を引き立てくれるはずです。

また「竹林の小径」も、嵐山でおすすめのロケーション撮影スポットです。400メートルほどの間に、数万本ともいわれるほどの竹が生い茂っています。小径の両側に整然と立ち並ぶ竹林は、手入れされていて美しいです。竹林の小径は夏や秋の風景も人気ですが冬もまた違ったよさがあり、写真映えする人気のロケーションです。

歴史的な建造物を背景にできる「東山」

京都で冬に前撮りのロケーション撮影をするのなら「東山」エリアもよいでしょう。東山のあたりは古くからある神社や寺院が数多くあるところです。中には平安京ができるよりも昔から存在していたところもあるほどで、観光客にも人気があります。

そのため歴史的な町並みが残っている場所で、日本らしい風情ある写真を残しておきたいというときにはこのあたりのエリアがおすすめできます。和装の新郎新婦を引き立ててくれる、和装前撮りによく似合う背景がある場所です。数多くの有名寺院がありますが、前撮りの背景に取り入れるのに選ばれることが多い「八坂の塔」があるのも、ここ東山です。

八坂の塔は「法観寺」というお寺にある五重塔のことで、もともとは592年に聖徳太子が建てましたが、現在は1440年に再建されたものが残っています。純和様で美しいシルエットが魅力です。境内まで行かなくても街なかから見ることができるので、遠くの背景として八坂の塔を入れた写真も素敵です。

東山の町並みを背景にする写真は、冬でも風情ある仕上がりになります。京都はあまり雪が多くないため、冬に雪景色を背景にできる可能性はそれほど多くありません。しかし歴史的建造物を背景にできる東山では、あまり季節に左右されない写真を撮ることができるでしょう。他の季節よりも観光客が少ないため、落ち着いて撮影できる可能性が高いです。

 

京都で前撮りをする際におすすめのスポットを3つご紹介しました。冬は雰囲気のある写真を撮影するのにぴったりの季節です。日本庭園がある円山公園や渡月橋や竹林がある嵐山、京都らしい五重塔がある東山などで撮影してみてはいかがでしょうか。